調査診断書および修繕計画書で工事が必要な範囲は指摘されますが、管理組合の理事会や修繕委員会をはじめ居住者のみなさまで修繕の目的を認識し、みずから判断することが大切です。

維持保全工事

  1. 危険箇所の修復

    タイル、モルタルのうき、欠落などの劣化箇所を確実に修復し、危険を事前に防止します。

  2. 耐久性の回復

    ひび割れや欠落、さび汁、退色などで汚れた外壁は耐力低下の危険信号です。改装工事によって耐久性を回復させるとともに、財産価値の維持・向上を行います。

  3. 日常生活の支障箇所の修復

    水道水の出が悪くなり、赤水が混ざるようになったなど、日常生活に支障をきたしている箇所を修復します。

グレードアップ工事

  1. 建物・設備機能の向上

    建物・設備機能の向上

  2. 耐震性の向上

    柱や梁の補強(特に1981年より前に建設されたマンション)や対震扉への交換など、耐震性・安全性を高めるための工事を行います。

  3. 防犯・安全性の拡充

    モニター付きインターホンを導入し、玄関にもカメラを設けるなどセキュリティ機能を向上させます。

  4. 高齢化社会への対応

    階段にスロープを設置したり、廊下に手すりを付けたり、床を滑りにくくするなど、高齢になっても安心して暮らせるようにします。

いくらある? 調達資金と照合して選択する

調達できる工事資金はどの程度までなのかを、将来計画も含めて資金計画を立て、その範囲内で即座に行う工事、2〜3年先を目処に行う工事など優先順位を付けておきましょう。