大規模修繕はあなたの生活と財産を守ることが最大の目的です。その目的を達成するためには絶対に避けられない最低限の工事であり、今後も適時実施していく必要があります。
国土交通省より長期修繕計画作成ガイドラインが発表されていますので参考にして作成しましょう。

長期修繕プロジェクトを成功させる3大ポイント

1修繕項目を洗い出す

マンションの修繕項目は多種多様です。工事種類を細かく分類していくと数十項目にも及びます。全ての修繕項目に目配りして、修繕計画を立てることになります。

2修繕サイクルと実施時期を設定する

修繕サイクルはその部位の材質、工法、地域環境によって違いが生じるので、専門家に相談しながら決めていきます。また工事の効率、経済性から各部位の修繕サイクルを早めたり延期したりして同時期に行う方が良い場合もあります。

3長期修繕計画を適時見直す

長期修繕計画を作成したあとも一定期間(5年程度)ごとに見直しが必要です。マンションの設備や材料は年々改善されており、既存のマンションの修繕についても単に老朽化した箇所を補修するだけでなく、新しい設備や材料を採用して居住性能を向上させたいという要望が居住者から出てくることが少なくありません。長期修繕計画を見直す際のポイントとして以下の4点が挙げられます。

  1. 修繕計画の対象となる工事項目に見落としはないかを再度チェックする
  2. 工事に必要な数量・仕様・工事費を再検討する
  3. 計画対象項目の劣化状況を調査し、修繕サイクルを見直す
  4. 以上を検討・整理した後、経済変動を考慮して年度支出計画、修繕積立計画を見直す

長期修繕計画の作成手順

長期修繕計画作成の注意点

計画立案をどこに依頼するか

計画の作成には建築・設備の調査・診断、工事の仕様・工法、資金運用に至るまで広範な専門知識が要求されます。これらに対応できる設計会社、管理会社、建設会社などが考えられます。マンションリフォーム推進協議会でもご相談に応じています。

計画立案費用はいくらかかるのか

マンションの規模・設備・形態・築年数などで異なりますが、50戸程度の標準的マンションでは50万円〜100万円程度が目安です。また主要な工事項目をコンピュータに打ち込んで試算する方法があり、この場合は1棟当たり2万円~3万円程度です。

計画の期間はどの程度見込むか

建物・設備機器等の大規模な修繕・更新サイクルからみて、一般に25年〜30年程度とされています。

修繕工事仕様のグレードは?

計画上は現況の仕様と同程度で設定し、グレードアップ等は実施計画作成時や施工の段階で再検討します。