目的と効果
築物の長寿命化・高耐久化が求められており、定期的に打ち替えを実施するシーリング材においても高耐久・高耐候化が重要視されてきております。
ボンド MSシール超耐久は従来品と比べ、耐久性、耐候性、動的追従性に優れ、シーリング材の長寿命化、高耐久化を実現した製品です。
仕様
一般的な変成シリコーン系シーリング材の限界はJIS A 5758耐久性区分において9030までと考えられており、高耐久グレードである10030の区分は設けられておりません。
ボンド MSシール超耐久は、これまでの規格概念を覆し、現在現場で最も一般的に使用されている変成シリコーン系にて耐久性区分10030相当の耐久性を実現しました。
主成分による区分 | 記号 | 耐久性による区分 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
10030 | 9030 | 8020 | 7020 | 7010 | ||
シリコーン系 | SR | ○ | ○ | |||
ポリイソブチレン系 | IB | ○ | ○ | |||
変成シリコーン系 | MS | MSシール 超耐久※ | ○ | ○ | ||
ポリサルファイド系 | PS | ○ | ○ | |||
アクリルウレタン系 | AU | ○ | ○ | |||
ポリウレタン系 | PU | ○ | ○ | ○ | ||
アクリル系 | AC | ○ | ○ |
※JIS A 5758耐久性区分10030相当
耐久性・耐候性の位置付け
一般的な変成シリコーン系シーリング材及びポリイソブチレン系シーリング材と比較して良好な耐久性・耐候性を有しております。
シリコーン系シーリング材は耐久性・耐候性において突出した性能を有しておりますが、シリコーンオイルによる汚染や打継ぎ接着性の問題から使用される条件が限られております。
また、近年開発されたシリル化アクリレート系シーリング材は、JISでは主成分による区分がまだ存在せず、現場における実績が少ないのが現状です。
ポイント:優れた耐久性・耐候性
疲労試験機を用いた耐久性試験の結果より、高耐久グレードと位置付けされるポリイソブチレン系シーリング材以上でシリル化アクリレート系シーリング材に匹敵する耐久性を確認しております。
H型引張接着性試験体(23℃7日養生)を
疲労試験機で±35%伸縮試験×20000回
伸縮回数 (±35%) | MSシール超耐久 (MS系) | MSシール (MS系) | 他社品A (MS系) | 他社品B (SA系) | 他社品C (PIB系) | 他社品D (PIB系) |
5000 | ○ | ○ | ○ - △ | ○ | ○ | ○ - △ |
10000 | ○ | ○ | × | ○ | ○ | × |
12000 | ○ | ○ - △ | ○ | ○ - △ | ||
15000 | ○ | △ | ○ | △ | ||
20000 | ○ - △ | × | ○ - △ | × |
耐久性に優れるだけではなく優れた耐候性も有しております。
メタルウェザーメーター1000hr(20~30年相当)にて表面に大きなひび割れは確認されず、一般的な変成シリコーン系シーリング材と比較し、良好な耐候性を有しております。
耐久性の要求される金属パネル目地での施工例
シーリング材の作業性は施工の品質、出来高に大きく影響します。一般的に作業者の多くが『高耐候・高耐久品は作業性が悪い!!』とイメージを持っている中、『ボンド MSシール超耐久』はご使用者の皆様からノーマル品の“MSシールと変わらない”と高評価を頂いております。