目的と効果
建物の外壁に断熱材を貼ることにより温熱環境の改善や省エネ性能の向上を図ることが目的です。
この外断熱工法は住みながらでき、快適性の向上はもとより、光熱費の削減、結露防止による防カビなどの効果が期待できます。サッシや玄関ドアの断熱改修をあわせて行うことをお勧めします。
工法・仕様
下地調整 |
外壁塗装の付着強度があることを確認し、全体を洗浄し、必要があれば補修します。 |
外断熱 |
湿式の外断熱改修では、接着樹脂モルタル、断熱材、グラスファイバーメッシュ、ベースコート、フィニッシュコートの順に施工していきます。 |
断熱層は高耐久でありながら、柔軟性があり、地震動にも追随します。
いろいろなメーカーの湿式外断熱工法がありますが、耐火性能も確認することをお勧めします。
ポイント
外断熱改修は内断熱改修と異なり、住みながら改修できるという点が一番のメリットです。
工法には乾式と湿式がありますが、ここでは鉄筋コンクリート造のマンションのような複雑な形状に適し、コスト的にも安く現実的な湿式外断熱工法を紹介しています。
外断熱で外壁を覆うことにより、コンクリートの中性化の進行が抑制され、建物寿命が延びます。
外壁だけでなく、同時に屋根の外断熱化、床下の断熱化も行うとさらに効果があります。
外壁仕上げが厚くなるので、出入口まわりの通行や通路幅の確保などに注意が必要です。
仕上材の寿命が変わるので、長期修繕計画の見直しが必要となります。
国交省や環境省などの補助金が使える場合がありますので、確認されることをお勧めします。
劣化写真
断熱性能が不十分なことに起因する劣化事象は、主に結露によるカビがあげられます。